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2018-09-06 15:47:55
【泣ける住宅購入】「今は住宅を買わせてあげることができない・・・」
住宅を買えるまで2年間。
お客様と営業の関係は、友人や家族のように。
営業を信頼して2年間待ち続けたお客様といつかお客様になると信念を貫いた営業のお話




「今から見れます?」

その物件の近所にお住まいの男性から電話が入り、物件資料を鞄に詰め急いで現地に向かった。早く着き待機していると、健康のためにはじめたというロードバイクに乗って電話の主はやってきた。

更地の物件を指差しながら、建物の大きさや間取りといった完成イメージを伝えるととても気に入ってくれた。ところが物件価格を伝えると男性の表情は瞬時に曇った。

「そっかぁ・・・。」

更地の物件を眺める男性の表情は、待てども晴れることはなかった。

「よろしかったら他の物件を、家探しを私にお任せください!」

男性の無念を断ち切るように、そしてお客様の物件探しの意欲を探るために、相手を推し量る言葉をぶつけた。すると応じるようにお客様は、探している物件の条件を話しはじめた。家族構成や仕事などに及んだ男性との立ち話は、30分もあれば互いを理解できた。

「次会うときは、うちで飯でも食っていけよ。」

別れ際にそう言い残した男性は、ロードバイクで颯爽と走り去った。



翌週、男性だけでなく奥様とお子様たちを連れ立って、近所の新築戸建てをいくつかご案内した。その合間、住宅ローンに関する話題になり、カードローンの借り入れを匂わせる男性の口ぶりが気になった。しかし、住宅ローンを組むにあたり、大きな障壁となるものが他にあった。

物件の案内が終わり、腰を据えて住宅ローンの話をしましょうと切り出すと、男性は先週の言葉を口にした。

「うちで飯でも食いながら話そう。何か用意できるよな?」

私は様子を伺うように隣にいる奥様へ視線を向けると、奥様は一点の曇りもない表情でご主人の意向に同調した。

「狭くて賑やかなところですけど、主人もそう言っておりますのでぜひ。」

きっと時代が昭和ならば、亭主関白と良妻賢母という言葉がピタリと当てはまるワンシーンだった。ご自宅に招かれた私はダイニングテーブルでご主人と向かい合い、奥様はすぐ横で夕飯の支度をはじめた。温かいもてなしをされるほど切り出しにくくなると思った私は、早々に本題に入った。

「今は住宅を買わせてあげることができません。でも、必ず2年後に新しい住宅を提案します。」

大きな障壁とは独立開業して間もないことだった。現在ならば、確定申告書類があれば審査できる住宅ローンもあるが、当時は3期分の書類が必要だった。

「わかった。逆に、なんかごめんな。」

すべてを伝えていなかったことに自責の念を抱いたご主人は理想のマイホームを語りはじめ、夕飯をいただいている間も続いた。喉の渇きを潤すように時折口へ運ぶビールが実に美味そうだった。



“一度でも応対した人は、いつか必ずお客様になる”

効率を考えろという周囲の声もあったが、信念を曲げずに2年が経過した。その間は電話だけでなく、何度もお客様のご自宅に遊びに行ったりもした。私が現地販売会を行っていると知れば、そこへ足を運んでくれたりもした。2年という長い月日は、私の中でお客様から友人に変わるほど濃密な関係を築かせてくれた。

約束の日が近づいた時、売主様から物件情報が届いた。4LDK3階建てで日当たりの良い物件は、車2台とロードバイクやお子様の自転車を駐められる広いスペースもあった。それはお客様が求め続けた物件の条件にピタリと一致するもので、“この物件を紹介するのは、あのお客様しかいない!”と体の中がじわじわと熱くなるものを感じた。



2年間語りあった理想の物件が目の前に現れ、すぐにご主人に電話を入れた。

「2年間お待たせしました。最高の物件が出ました。今晩、資料を持って行きますので、ハンコを用意しておいてください。」

仕事中に電話でいきなりこんなことを伝えられれば、誰もが少し間を取って心を落ち着かせようとするはずだが、ご主人はそうではなかった。

「わかった。楽しみにしてるよ。」

ご主人の口ぶりはいつもと変わらなかった。電話を切るとアポイントが取れたことを店長へ報告に向かった。

「店長!2年間、追い続けたお客様から申し込みをもらってきます。でも、朝まで飲まされるので直帰ということで。」

唖然とした店長が、ちょっと面白かった。



嬉しかったアンケートの言葉



ハウスプラザでは物件を契約していただいたお客様にアンケートの協力をお願いしている。そのアンケートには営業に関する項目があり、私のお客様はびっしりと埋め尽くしてくれる。それが嬉しくてたまらない。

このお客様も記入欄からはみ出すほど書き綴ってくれた。そこにこんな言葉が書かれていた。

「出会った時から、信頼できるなと感じた。仲良くできそうだと思った。」

お客様との出会いを大切にする信念は、より強いものになった。