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2017-11-14 09:49:06
【泣ける住宅購入】地道な飛び込み営業から始まった縁
マイホーム購入は人生で大きな決断。
焦らずにお客様との縁を大切に。
持ち前の忍耐力で契約に繋げた営業のお話です。




私の強みは忍耐力。前職で培った“飛び込み営業”を自ら実行するスタイルを得意としている。
ハウスプラザに転職してはや2ヶ月経つが思うように営業成績が伸びないので、自ら飛び込み営業に向かった。
何軒も何軒もお宅のインターフォンを押しては門前払い。
意気消沈しかけながらも、めげずに最後、あるお宅で物件資料を渡すことができた。
この出会いが自分にとって忘れられないものになるとは、この時つゆほども思わなかった。

それから2ヶ月、同じルートを粘り強く飛び込み営業をするも思うように契約が取れず焦りの感情が芽生えてきた。
今日も見覚えのあるお宅のインターフォンを押す。
「あ、この間の不動産屋さんだね。ちょっと待ってね。」
と旦那様が玄関のドアをあっさりと開けてくれたので拍子抜けしてしまったが、
そこは2ヶ月前に唯一、資料を受け取ってくれたあのお宅だった。
その後、玄関先で挨拶だけ交わし数分でその場を離れたが、自分は多少の手応えを感じていた。
数回訪問を重ねた末に、ちょっとした顔見知りにもなり信頼を寄せてくれていたようで、ある日ご自宅に上がらせてくれた。
そこで、ご夫婦はいつかマイホームを持ちたいと思っていたことも打ち明けてくださり、条件を聞きそれに合う物件をご案内することになった。

数回、戸建てをご案内したが、最終決断にはなかなか至らない。
(なぜだろう?実は買う気がないのかな?)
そんな疑問を胸に、お客さまの家に出向いてみることにした。
雑談を交えながらお話を聞いていると、どうやら奥様は戸建ではなくマンションを希望していることがわかった。
懸命に物件を探している私になかなか言い出せなかった、とのこと。急いで会社に戻り条件に合った中古マンションを二つ選んだ。

その資料を持参し再度お客様の家に伺い、膝を突き合わせながら話をする。
私も遠慮して欲しくなかったので、なるべくリラックスできる雰囲気作りをし、何でも話をして下さい、と伝えた。
すると旦那様が前のめりになって
「この物件は、今日見せてもらえるんだよね?」
私は急いで売主様に内覧の確認をして何とか当日中に二つのマンションのご案内を取り次いだ。
一軒目は、築年数は浅く外観はとても綺麗。設備も充実していて、内装もスタイリッシュな物件だ。
(ここなら絶対に気に入ってくれるはず!)
内心そう思っていたが予想とは裏腹にご夫婦は
「素敵ね…」「うーん、そうだね」
と煮え切らないような印象だったので足早に次の物件へ。
二軒目は、設備は質素だが和室があり、アットホームな雰囲気の物件だ。
その一室に入ると、奥様が明るい声色で
「わあ!素敵ね!飾りっ気のない雰囲気が落ち着くわ。」
旦那様も物件をしみじみと見渡しながら
「おお、いいね。まるでずっと自分が住んでいたみたいな感覚だな。」
と笑っていた。私は黙ってご夫婦の姿を見守っていた。
旦那様は言葉を選びながら慎重な口調で
「この物件を買いたいんだけどさ、少しクールダウンの時間をくれるかな?」
通常なら早急に回答をいただきたかったが、気が付けば最初に訪問してから4ヶ月以上のお付き合いになる。自分にとって大切な家族のような存在にもなっていたので
「大事な決断なので、ゆっくり時間を掛けて考えてください!」と答えた。
ご夫婦に安堵の色が見えた。きっと私に気を使ってくれていたんだろう。

翌日、出社すると私宛に電話があった。

「あの物件にするよ。気長にお付き合い頂いたおかげで良い買い物が出来そうだ。本当にありがとう。」
契約よりもなによりも『ありがとう』の言葉が嬉しかった。

無事に引き渡しの日、奥様が改まった口調で声を掛けてくれた。
「あなたのような温かい人柄の方から買えて本当によかった、ありがとうね」
この一言をいただいた時、長い道のりだったがひとつの大きな仕事をやり遂げた気がした。

長い年月が経って、また“頼りに”してもらえた

あれから7年もの年月が経った。私は、今も変わらずお客様の目線でマイホームを紹介する日々を送っている。そんなある日、携帯電話が鳴った。
「久しぶりだね。実は家族が増えたのであのマンションを売って戸建に住み替えをしたいんだ。大きな決断だからこそ、やっぱり一番信頼しているあなたにお願いしたくてね。」
その声は懐かしくそして絶対に忘れられない声だった。
長い時間がたっても私を忘れずにいて頼ってもらえた。
言葉にならない感情がこみあげてきた。
間髪入れずに「おまかせください!」と口をついて出た。
「ありがとう、また前みたい気長に頼みます。」