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2016-06-01 15:06:51
サラリーマンにつきものの転勤。
住居購入時に心配になるのが
「転勤になったら家はどうしよう?」ということ。
売却か賃貸か残したままにするか…
やっと手に入れたマイホームを売るのは忍びなく、
かといって自宅を残したままローンと転勤先の賃料の二重払いは家計を圧迫することになる…。
ならば賃貸に出す方が儲けになりそうな気がします。
「転勤になったら賃貸にしてローンの支払いと相殺すればいいか」
と考えて購入された方もいらっしゃるのでは。

では、実際に賃貸に出すとしたら、
どんな点に気をつけると良いのでしょうか?


●「○○年で退去」を条件にすると賃料が下がる

持ち家を賃貸に出す際の懸念点として
「自分たちが戻ってくる時にトラブルなく退去してもらえるだろうか」と不安になることはありませんか?

「○年後には今の家にも戻れる」
と期限が決まった転勤ならば
「定期借家契約」で貸し出すことも可能です。

例えば
3年後には退去してもらう、
5年後には退去してくださいね。

と、あらかじめ条件つきで貸し出す方法です。


確かにこの方法だと期限が来れば退去してもらえるので
期限通りに元の住まいに戻れるならば条件に付与しても良さそうです。


ただ、
借り手からすると
決められた期限で退去するためには、
入居後すぐに次の部屋を探しはじめる必要があり負担がかかります。
それゆえ他の物件と同じ条件であっても借り手がつきにくくなる傾向にあり、
周辺の賃料と比較して1〜2割程度安く貸し出すことが多いのが現実のようです。




●「いずれ戻ってくるから」は確約ではない

定期的に引越しがある転勤族の場合でも
「2年で必ず戻ってくる」ことは難しいものです。
定期借家契約の期限より早く転勤から戻る場合もありますし、長くなる場合もあります。


早く戻ることになった場合、定期借家契約期間が完了していないので、
自宅に住むことは難しくなり自分たちも賃貸暮らしを余儀なくされます。


また、長引いた場合も、定期借家として次に貸し出すのか、保留にしたまま空き家で置いておくのか悩みどころです。


そして、自分たちが戻れたとしても周辺環境が以前と変化していることが考えられます。
例えば、家族が増えて同じ家だと狭くなり結局住み替えることになった…。
街の雰囲気が変わってしまって以前のように便利でなくなった…。
子どもの進学に合わせて住む街を変えたい…などなど。


退去時の「ここに絶対戻りたい」気持ちが
戻る頃も同じとは限らないのです。


●所得税とローン減税と経費と税金処理がややこしい

入居や退去の部屋ことばかりではありません。
お金のことも注意が必要になってきます。

不動産収入と聞くと、昔からの地主さんか投資家のイメージが強いかもしれませんが、
サラリーマンであっても持ち家を貸し出すと、
不動産収入があるとみなされます。

税金などの処理が今までと異なることを知っておいて損は無いでしょう。

・ローン減税が無くなる
購入者自らが住んでいる住宅のローンに対する減税処置になるため、
仮に賃貸で無くても住んでいない間は還付金がストップします
(単身赴任で家族が残っている場合は還付されます)

・家賃収入による確定申告と所得税増加
自宅を貸し出している間の家賃は収入とみなされ、
二カ所以上の収入がある状況。確定申告の手続きが発生します。
また家賃収入が年収に上乗せされることになりますので、
世帯年収が増え、翌年からの税金がアップすることになります。

細かな条件などは色々ありますが、
「賃貸に出せば単純に家賃収入で月々のローンと相殺できてラッキー」だけではないようです。
入居募集・退去勧告のこと、お金のことを知ったうえで、賃貸なのか、売却なのか、保留なのか、検討することが大切ですね。
せっかく手に入れた自宅ですが、住まう自分たち家族にとってベストな選択をするためにも情報収集して臨みたいものです。

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